見えないものが、無かったことにならないために。
今週の本 ブレイディみかこ著(2019)ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー.新潮社.
人種、性別、階級、世は差別に満ち溢れているのかもしれない。
文中で彼が「僕は、人間は人をいじめるのが好きじゃないんだと思う。罰するのが好きなんだ」と言ったことに呆気に取られた。
イギリスの厳しい階級社会について、聞いたことがある。留学してた知人に確認してみると、そんなことはない、と言われたので、止めておけばいいのに、そんなことないはずない、と言うと、住んでもないのに何がわかるのか、と言われたので、黙った。
でも、やっぱり、そうだった。
そんな国でも移民を受け入れて、あえて波風を立ててでも教育する。昨今では多様性がどうの、と言われているが、ドメスティックな環境で多様性という言葉だけが独り歩きをしているように思えてくる。
自分に見えないものが、無かったことにならないためにも、やはり読書は必須と思わされる1冊。