神谷さんは、変わらない。
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花火大会から始まって、花火大会で終わる。
若手芸人が火花を散らし、売れていく者も居れば、そのまま散っていく者も居る。
そんな厳しいとも言える現実の中で、神谷さんは、何だろ、やさしく、先輩として男として格好を付ける。女性の真樹さんの家に転がり込んで、しかも持たせてもらった飲み代で、後輩である主人公に奢る。ああ、現代の世にそんな気前のいいというか、景気のいいというか、浮世離れの悠長な人物は存在するのか、どうか。
面白いことを考え続ける、その一途な姿勢は、変わり行く世界で変わらない存在として異彩を放つ。そんな姿に、何だかとてもほっこりする。